認知症の実態とは

50代後半から60代前半の8割以上の方は「もの忘れ」について不安に思っている

日本における65歳以上の認知症患者数は約600万人(2020年時点)といわれています。認知症の割合は年齢を重ねるとともに高まるとされ、85歳以上では55%以上に昇ります。

普段の生活に支障をきたすほどではないものの、記憶などの能力が低下して正常ともいえない状態の方は要注意です。
このような方は、5年以内に認知症へ移行する確率が高いとされます。同年代の方に比べて「もの忘れ」のレベルがやや強いと感じたらなるべく早く対策を始めましょう。

認知症になりにくいのはこんな人

食生活や運動などの生活習慣が認知症予防に効果がありますが、これ以外にも認知症になりにくい方の特徴として「誠実な人」が挙げられます。責任感の強い方は、発症リスクが約35%低下するという研究結果があります。責任感だけでなく、「自制心」と「勤勉さ」の三要素を持つ方は、認知症の予防に関連していることが分かりました。

この三要素を持つ方は、勧められたことを素直に取り入れる・正しい生活習慣の継続・良好な人間関係・チャレンジする意欲や好奇心が強いなど、日常の行動から認知症のリスク回避に繋がっています。

とは言え、急に生活習慣や性格を変えるというのは難しいことです。自分の性格と向き合うことは必要なことですが、無理のない範囲で、少しずつ新しい事を取り入れてみるなど、ストレスのない範囲で実践していきましょう。

日常にも取り入れられる物忘れ対策

もの忘れ対策は日常的にも取り入れられることも多くあります。例えば、以下のようなことは日常でも取り入れらそうですよね。

1. 運動
例えば、暗算や一人しりとりをしながら歩いてるみると身体と脳を同時に使うことができます。有酸素運動はもの忘れ対策としても期待ができると言われています。そして、運動に「頭を使う」をプラスすることで、脳をより刺激することに繋げられます。

2.食事
普段の食事も見直してみるといいでしょう。例えば、サンマやサバなどに含まれる不飽和脂肪酸のDHA、緑黄色野菜などに多いビタミンA、C、Eは、もの忘れ対策としても期待ができます。

3.書くこと
普段から悩み事や良いアイデアなど、思いつく限り書き出すと頭が整理されます。脳トレにも繋げられます。仕事でも日常生活でもルーティン化してしまうと効率的になる反面、あまり脳を使わなってしまいます。脳に新しい刺激を与えるためにあえて面倒なことも積極的に取り組んで、脳に適度な負荷をかけることもいいでしょう。